代謝に必要不可欠なビタミンB群~複合的に働くビタミン~

ビタミンB群とは?

さまざまな生理機能の調整に関わっているビタミン

ビタミンB群は、代謝ビタミンとも呼ばれ、ビタミンの中でも体内の代謝やエネルギー産生に必要不可欠な栄養素です。

 

水に溶けやすい栄養素(水溶性)であるため、身体での滞留時間が短く、体内で使われなかったビタミンB群は尿などから排泄されます。体内での消費が早く、毎日補いたい成分の一つです。

 

ビタミンB群はビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチンの総称で、ビタミンB複合体とも呼ばれています。ビタミンB群にはすべて数字の付いた別名があり、ナイアシンはビタミンB3、パントテン酸はビタミンB5、ビオチンはビタミンB7、葉酸はビタミンB9です。

 

ビタミンB群はそれぞれ単独での働きの他、お互いの働きを補助しながら作用するため、複合的に摂取することが好ましいとされます。

 

 

身近な栄養素であり、上手に摂取したい栄養素です。

 

ビタミンB1

水溶性ビタミンの一種です。炭水化物の代謝や神経機能維持にも関わる栄養素です。消化液の分泌を促進させ、食欲を増進させる働きもあります。

【栄養機能食品では…】

炭水化物からのエネルギー産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。

 

ビタミンB1を多く含む食材

 

 

ビタミンB1は世界で初めて発見されたビタミン

ビタミンB1は、1910年に世界で初めて発見されたビタミンです。東京帝国大学教授であった鈴木梅太郎氏により、脚気(かっけ)を防ぐ成分として精米時に捨てられる米ぬかの中から発見されました。鈴木梅太郎氏はこの物質をアベリ酸と命名。後にオリザニンと改名して論文を発表しました。

しかし、日本語で論文を発表したため世界には認められませんでした。

 

ビタミンB2

水溶性ビタミンの一種です。特に脂質の代謝に関わるビタミンで、過酸化脂質の発生を抑えることで、血管の酸化を抑制する働きがあると言われています。

皮膚や粘膜、髪の毛などのターンオーバーにも関わり、健康維持を助けます。

【栄養機能食品では…】

皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。

 

ビタミンB2を多く含む食品

 

 

 

 

ビタミンB6

水溶性ビタミンの一種です。特にタンパク質の代謝に関わっています。神経の機能維持や皮膚の機能維持にも関わっています。

また、アトピー性皮膚炎などの予防をはじめ、抗アレルギー作用があるとも言われます。

【栄養機能食品では…】

たんぱく質からのエネルギー産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。

 

ビタミンB6を多く含む食品

 

 

ビタミンB12

水溶性ビタミンの一種です。血液中の赤血球生成に関わるビタミンです。また、神経細胞内のタンパク質や脂肪、核酸の合成を促進し、神経の機能を正常に保ちます。

【栄養機能食品では…】

赤血球の形成を助ける栄養素です。

 

ビタミンB12を多く含む食品

 

パントテン酸

水溶性ビタミンの一種です。タンパク質、炭水化物、脂肪のすべての代謝に関わっています。特に脂肪の代謝に重要な役割を果たしています。細胞を生成し、正常な成長を促す作用があります。

【栄養機能食品では…】

皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。

 

パントテン酸を多く含む食品

 

ナイアシン

水溶性ビタミンの一種です。糖質や脂質の代謝に関わるビタミンで、アルコールの分解などにも関与しています。皮膚や粘膜の健康維持を助けるほか、脳神経の働きを助けます。

 

ナイアシンを多く含む食品

 

ビオチン

水溶性ビタミンの一種です。タンパク質、炭水化物、脂肪のすべての代謝に関わります。腸内に存在する善玉菌によっても合成されるビタミンです。

皮膚や毛髪の健康維持や筋肉痛軽減などの働きがあります。

 

ビオチンを多く含む食品

 

葉酸

水溶性ビタミンの一種です。タンパク質と細胞内の核酸(DNA、RNA)の合成にかかわり、細胞分裂や細胞再生に重要な役割を果たす。また、ビタミンB12を協力して赤血球をつくります。皮膚や粘膜を丈夫にする働きもあります。

【栄養機能食品では…】

赤血球の形成を助ける栄養素です。胎児の正常な発育に寄与する栄養素です。

 

葉酸を多く含む栄養素

 

葉酸は多く臨床応用されています。特に妊娠希望時期~妊娠期の女性では、厚生労働省から400㎍の葉酸摂取が推奨されています。

 

<神経管閉鎖障害の予防>

神経管閉鎖障害は、赤ちゃんの中枢神経系の元(神経管)が上手く作れない症状です。

このうち、神経管の下部に問題があると、「二分脊椎」と呼ばれ、歩けなくなったり、膀胱や直腸が機能しなくなる事があります。

又、神経管の上部で問題が起きると脳が上手く作られず、「無脳症」とよばれ流産や死産の割合が高くなります。

これらの、症状は積極的な葉酸の摂取で、70%近くも発症のリスクを低減できると言われています。

 

<貧血の予防>

貧血といえば、「鉄分」が必要と思われる方が多いと思いますが、実は赤血球を作る為には、「葉酸」と「ビタミン12」が必要不可欠なのです。

葉酸が不足すると、赤血球の生成が上手く行かないばかりか、酸素を運ぶ力が劣った悪い赤血球が生まれてしまい、貧血を起こします。

ちなみに、葉酸やビタミンB12不足からくる貧血は、悪性貧血と呼ばれています。

 

<動脈硬化の予防>

葉酸が不足すると、ホモシステインという物質が増えます。

このホモシステインがいくつかのプロセスを踏み、血管を狭くしたり、硬化させる為に、動脈硬化を招き、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こすのです。

ホモシステインの発生を抑えるには、葉酸に加えて、ビタミンB6とビタミンB12が必要ですので、ここでもやはりビタミンB群の全体的な摂取の必要性が見えてきます。

 

<細胞の生成>

新しい細胞を作る時の設計図となるのが、DNAです。

このDNAの生成を助けたり、活性酸素の影響などで「正しく作れなかったDNAを修復する役目を葉酸が担っています。

その為に、葉酸が不足すると細胞の入れ替わりの激しい粘膜に影響が出ます。

たとえば、口内炎や潰瘍が出来やすくなったりします。

 

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